第二位という難しい立場

私は茨城県の石岡市に生まれ、現在まで土浦市に住んでいます。
住みやすく気候も穏やかで、震災にも強く、渋滞もほとんどなく、有難く生活しております。
もう鮮度が落ちている。魅力度とやらで、ずっと最下位だったのが理解できませんでした。

茨城県は農業生産物全国第二位です。霞ヶ浦も日本で二番目に広い湖です。
二位というのが、知られていない一つの要因なのかもしれませんが、
最下位はおかしいだろうと、まちづくりにも積極的に参加するようになりました。

県民でもメディアを通じた情報ばかりに影響を受けてきましたので、行ったことのない場所も沢山ありました。
この７，８年は、どうにも納得がいかないので、自分の眼で見て写真家として、茨城の美を取材してきました。

その中でも、霞ケ浦の魅力を忘れていることが多く、昔の水質汚染や鯉ヘルペスや、食文化の変化で、
良い面に目を向けていなかった事に気が付きました。

写真の帆船は、世界中でも他に類を見ない「帆引き船」といいます。凧の原理を利用して船を真横にして、
大きな帆を操りワカサギなどの魚を水中の大きな網に追い込む漁法です。昭和の頃は湖水浴も各湖岸で行われ、
茨城県、県南地区の重要な地域資源でした。

現在は保存会の皆様の操業の様子を船で見学する観光帆引き船の操業が行われています。
霞ヶ浦でしか見られない帆引き船を、是非見に来て下さい。間近まで船を寄せてくれますので、圧倒的な迫力です。

湖岸のかすみがうら市、行方市、土浦市の三市が、行政の枠組みを超えて、協力していることも素晴らしいことだと思います。